Wera。Weraのコンビネーションレンチは、ちょっとマニアック。

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Wera ラチェッティングコンビネーションレンチ(JOKER)

 

Wera。

 

1936年に創立された、ドイツの工具メーカーです。当初はドライバー専門メーカーとして、現在は総合工具メーカーとして極めて個性的なツールを開発しています。

 

特徴はエルゴノミックデザイン。人間工学に基づいたと言われるその独特の形状は一目で「Wera」とわかります。Weraの代表的製品であるドライバーの意匠が施されていますね。

 

なんといいますかマニアックなデザインでございます。通常の工具に見慣れた目には異様な雰囲気さえ感じてしまいますが、さてさて。


なんと、Weraのオープンエンド部は12ポイント・・・?

 

いや、正確にはオープンエンド部があるので12ポイントではありませんが。

 

まずは裏面をご覧ください。これが「ダブルヘックス」機構。

 

オープンエンド側のレンチは通常のレンチでは面が4面となっており、60度のふり幅でボルトやナットを掴むことができるのに対し、Weraは30度のふり幅でボルトやナットを掴むことができます。これは、狭いスペースでの作業時に大きな威力を発揮します。

 

このためか、通常のオープンエンドには付けられているふり角がありません(柄に対し、オープンエンド開口部がまっすぐになっている)。

 

もともとオープンエンド側は本締めには使いませんので、作業性を優先した思い切った作り。ちなみに幅は22.90㎜。標準的・・・といいますかいいとこどりで作っているDeenの幅とほぼ同一。口幅は10.25mm。ネプロスが10.30mmですので、タイト目の構成となっています。

 

サイズごとに異なるカラーラインは、ええ、単なるビニールテープです(涙。


表側にはズレ止めのプレートが装着されています。

 

こちらは表面。

 

黒い炭素鋼のプレートが装着されています。このプレートは6ポイントを基本とした形状(つまり、通常のオープンエンドと同じ)となっており、2つの機能を持っています。

 

レンチの抜け止め

 

ご経験ありますよね、ボルトが緩んで座面から浮き上がってくると、ボルトの奥にレンチが落ちてイライラ。プレートと1ポイントずれた位置でナットをつかめばこのプレートが抜け止めの役目をはたして、レンチの落ち込みを防止します。

 

高トルク作業時の掴み

 

高トルクでボルトを締める、または緩める場合はこのプレートを下に向けてボルトを掴むと、通常の6ポイントのオープンエンドとして使用できます。

 

高強度の炭素鋼でできたこのプレートには掴み用のギザギザが刻まれており、ボルトやナットに食いつくように出来ています。


メガネ部は・・・ギアレンチになっています。

 

メガネ部はギアレンチになっています。

 

ここでご紹介しているWeraラチェッティングコンビネーションレンチ(JOKER)は、正逆の切り替え装置を持たないタイプ。ちなみにWeraはギアレンチでない、通常のコンビネーションレンチをラインナップしていません。

 

ギアは80歯。1歯あたり4.5度ですから、必要十分に細かい送りになっています。工具のふり幅が取れない場合でも、これならば快適に作業可能。もちろん本締めも可能です。

 

ただ、ギアレンチでは当たり前の形状なのですが、メガネ部の逃げ角(工具の握り部対する座面の角度)が0度、つまり握り部と並行です。多少の立ち上がりがあったほうが手がパーツに当たらないため大抵のコンビネーションレンチは15度前後の逃げ角が設定されていますが、Weraラチェッティングコンビネーションレンチ(JOKER)はそれがありません。

 

このあたりは普段触る部品の形状や工具の選択の好みによって評価が別れるところ。

 

また、差し込み分にテーパーがわずかですがついています。このテーパーはシャープな仕上げであり、ボルトやナットにスムースに差し込むには必要なものですが、このテーパーが悪さをしてトルクが掛けられなかったり、ボルトやナットをなめてしまうこともあります。

 

ギア機構が組み込まれていますから当然ではありますが、幅は大きめの21.40mm。もっともコンパクト(と思われる)ハゼット(14.45mm)との比較はこのとおり。

 

 

・・・この幅の違いが、効くときには効きます。このあたりが、私がギアレンチを便利だと思いつつも多用しないポイント。


特徴的な握り形状は好みが別れるトコロか。

 

そしてWeraがWeraたるゆえん、このWeraラチェッティングコンビネーションレンチ(JOKER)がもっとも主張するところがこの握り部。

 

中央が少し太めになっています、一見異様な形状ですが握ってみると意外にフィットすることがわかります。

 

端面はわずかに丸みを帯びた平面となっています。強くトルクを掛けても手に食い込むことはありません。きわめて上品な梨地はオイルにまみれた手でも滑りにくい仕上げ。

 

ちなみに全長は159.8mm。


その価格は?10㎜コンビネーションレンチの場合。

定価 5,300円前後(レートによって変動)
実売価格 2,900円前後(レートにより変動)

 

12ポイント的にも、6ポイント的にも使用できるオープンエンド部。80歯の細かいギアレンチ部。実質45%OFFで流通していますから、比較的入手しやすい価格帯です。

使ってみると・・・

(執筆中です、お待ちください)

お勧め度:8mm,10mm,12mmくらいを工具箱に入れておくと重宝するか?

きわめて個性的な外見と機能を持つ、Wera ラチェッティングコンビネーションレンチ(JOKER)。

 

その個性的な機能はもろ刃の剣。残念ながら大き目のオープンエンド、そしてメガネ部はバイクのタイトな整備には難儀することも多々あります。すべてのボルト・ナットにアプローチできるわけではなく、そういう意味では「もっとも出番の多いコンビネーションレンチ」の主力戦闘機としてはやや不適。

 

ただ、スペースが許すのであればこの作業性は威力を発揮します。

 

主力コンビネーションレンチとしてではなく、補佐的な位置づけとして出番が多い8mm、10mm、12mmを購入して工具箱に入れておけば、意外な活躍が期待できます。

 

見た目にもオシャレですしね、工具箱のアクセントにいいかもしれません!

 

ちなみにケーブルテレビのディスカバリーチャンネルで放映されている「名車再生!クラシックカー・ディーラーズ」の名メカニック、エドがこのWeraのギアレンチを愛用している・・・ように見えます。

購入はこちらから。(画像クリックでAmazonへジャンプ)

Wera コンビネーションラチェットレンチ JOKER セット 11本組

これぞ変態工具(失礼)。JOKERをフルセット持ってる方はそうそういらっしゃるまい。見かけたらワタシ尊敬します。入り組みは8mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm。コレだけあれば十分。

 

Wera クラフトフォームコンパクト

Weraといえば、ビット差し替え式のドライバー。この握りの形状はWeraのシンボル的形状でして、今回紹介したJOKERの握りも同じ意匠となっております。持ち運びに便利、ということでサーキット派にもツーリング派にも人気です。

 

Wera ソケットレンチセット

ソケットレンチセットもカラフルで素敵。殺風景な工具箱に映えます。彼氏がバイク乗りなら喜ぶ・・・ような気がする。寂しいあなたは自分へのプレゼントへどーぞw

 

Wera マルチカラーヘックスキーセット

カラフルなヘックスといえばPB・・・なのですが、Weraも負けてはおりませぬ。価格も手ごろ。

 

Wera TOOL CHECK PLUS

これ、凄い。コンパクトにまとめられたビットドライバーとソケットのセット。ラチェットレンチもついてなんと1万円切り!これは欲しい・・・

 

その他いろいろ

 

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