実際に自腹で買ってコンビネーションレンチを比較してみた。

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機能で選ぶか?価格で選ぶか?それともステイタス? それが問題。

 

工具。

 

この深い沼に足を踏み入れようということは、あなたは

 

  • バイクか車か自転車を持っていて、自分の手で整備をしたい!と思っている。
  • ホームセンターに行ってセットで2,000円くらいで売られているスパナセットなんかを手に取って、でもなんか違うなあ?と感じた。
  • 友人やショップのお兄ちゃんが使いこなしているカッコいい工具にあこがれた。

 

なんてきっかけで「ちょっとカッコよくて、きちんと長く使える工具が欲しい!」と思ったというわけです。

 

ようこそ、泥沼の世界に!

 

しかるに工具選びは難しい。ひとに聞いてもスナップオンがやっぱりイイ、いやいやKTCで十分、俺はダイソー工具でエンジンばらしたぜ!と意見は様々。

 

工具ショップへ足を運んでもいろいろなメーカーの工具がずらりと並んでいてどれを選んでいいのやら?

 

そんなあなたのために、私が自腹を切って主流メーカーのコンビネーションレンチを買い揃え、大き目の写真と独断と偏見によるレポートにより工具のありのままの姿を詳しくレポート。

 

実際、私が最初に購入したコンビネーションレンチはKTCの普及品でしたが30年を経過した今でも現役で活躍しております。そう、工具は一生モノ。

 

あなたの「最初の工具」は、「永遠の相棒」になります。

 

本サイトをご覧いただき、じっくりと悩んで、ポチってくださいませ。


独断で結論!Deen。工具初心者に最もお勧めなコンビネーションレンチはこれだ!

 

ここがメリット!

  • お父さんはスナップオン、お母さんはネプロス。超一流工具とほぼ同一の機能が1/4の価格で手に入る
  • 研磨痕もなく超一流工具に全く引けを取らない仕上げの良さ
  • 首振りラチェットや早回しスパナ等のラインナップも豊富

ここがデメリット!

  • やっぱり気になるそっくり工具に魂はあるのか?

Deen。

 

工具ショップであるファクトリーギアが企画した、「ユーザーが考えた物を、メーカーが形にする」というポリシーで作られたブランドです。

 

2000年に発売され始めた、比較的新しいブランドであり、工具メーカーではなく工具ショップがユーザーの声に答える形で企画、製品化しているとのこと。

 

ニューフェースである利点を生かし、他ブランドを徹底的に研究していると思われるその工具はよく言えば「いいとこ取り」。悪く言えば・・・「どこかがどこかにそっくり」と言えてしまう。筆者の個人的感想ですが。

 

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独断で結論!Wera。ヒトと違うコンビネーションレンチが欲しいならこれしかない!

 

ここがメリット!

  • 12ポイントのオープンエンド、80ギアのメガネ(ギアレンチ)、独特の形状・・・これはマニアック
  • ワイルドに使うにはもってこいの「食いつくオープンエンド」
  • コイツをセットで使いこなしている人は私みたことありません

ここがデメリット!

  • 思いっきり好みが別れる

Wera。

 

1936年に創立された、ドイツの工具メーカーです。当初はドライバー専門メーカーとして、現在は総合工具メーカーとして極めて個性的なツールを開発しています。

 

特徴はエルゴノミックデザイン。人間工学に基づいたと言われるその独特の形状は一目で「Wera」とわかります。Weraの代表的製品であるドライバーの意匠が施されていますね。

 

なんといいますかマニアックなデザインでございます。通常の工具に見慣れた目には異様な雰囲気さえ感じてしまいますが、さてさて。

 

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独断で結論!ネプロス。どこへ出しても誰に見られても恥ずかしくないのは、NEPROS(ネプロス)。

 

ここがメリット!

  • グラインダー痕など当然皆無、バレル研磨で角がダレルこともない精密な形状。
  • 撮影時になにか写り込んでないか心配になるくらいの美しく正確なめっき。
  • 実用性にあふれたメガネ部、オープンエンド部。

ここがデメリット!

  • 単なるボルト・ナットを回すためのツールとしては、やはり高い。しかし作り手の自信すら覗えるその作りには当然の代償か。

NEPROS(ネプロス)。

 

国産工具メーカーの老舗であるKTCが満を持してリリースした高級ツールブランドです。KTCは

 

  • 世界中の競合他社製品を徹底的に検証
  • 素材、設計、製造技術、工作精度など、すべてにおいて他社製品を上回る
  • なおかつ自分たちの理想の形を追い求める
  • 常に世界一であり続けるために絶え間なく進化し続ける

 

ことを目標に、このブランドを世に出しました。

 

KTCがそのサイトで「他のハンドツールでは味わえない深い満足感」と紹介するほどの自信作ですが、さてさてその実力はいかに?

 

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独断で結論!HAZET。梨地にこだわるなら。機能とステータスと価格のバランスが素晴らしい、HAZET(ハゼット)。

 

ここがメリット!

  • メガネ部の肉の薄さ、握りの厚みの薄さは比較した10ツール中No.1。
  • 特徴的な粗い梨地と深い刻印によりグリップ良好、オイルにまみれた手でも作業可能。
  • ネプロス・スナップオンとは比較にならないくらい安く、しかしステータスは引けを取らない。

ここがデメリット!

  • 各部に残るグラインダー痕を、職人の割り切りとみるか、単なる粗い仕上げとみるか。

HAZET(ハゼット)。

 

HAZET。

 

創業はなんと1868年。職人の国ドイツの職人の町ゾーリンゲン(刃物で有名ですね)の近郊都市レムジャイドで操業を開始しています。

 

ドイツといえば自動車産業が有名ですが、その自動車産業の発展とともに成長した企業です。ハンドツールの本格生産は1928年から。1950年にはすでにフォルクスワーゲン、メルセデス、オペルといったドイツの主要自動車会社に自動車整備用ツールの供給を開始し、現在はポルシェのモータースポーツサポーターとして欧州では有数のツールショップの地位を確立しています。

 

特徴は、一言でいえば「頑固一徹職人魂」。

 

舶来ツールとしてはスナップオン・マックツールに並ぶ知名度であり、その梨地仕上げに根強いファンが多いHAZET。さてさてその実力はいかに?

 

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独断で結論!ダイソー。エマージェンシー用に、1本持っていてもいい・・・かな?のコンビは泣く子も黙る100円だ!

 

ここがメリット!

  • 意外にも正確な形状。
  • バリもなく、100円とは思えない美しい表面処理。
  • きちんと熱間鍛造で製造。

ここがデメリット!

  • 全長が短い。メッキが弱い。

ダイソー。

 

工具メーカーではありません、皆さんご存知100円ショップ。

 

一昔前の100円ショップと違って、ラインナップも品質も向上しているようです。その100円ショップの勇といえばダイソー。運営企業は「株式会社大創産業」、店名は日本語だったんですね。国内に約3,000店舗、国外は26か国2,000店舗近く展開してるそうです。

 

ダイソーはその巨大な店舗による販売力をバックに、「大量低価格購入」を行うことで品質の確保を行っています。特定のお抱え工場やメーカーを持っておらず、常にその製造元は変化する可能性がある、はず。

 

したがって今回紹介するコンビネーションレンチも、来年には異なる製品になっているかもしれません。

 

工具としてのハイエンドがスナップオン、ネプロスならば自他ともに認めるローエンドでしょう。はたしてその実態は?

 

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独断で結論!TONE(トネ)。価格はエントリーカテゴリだが、品質は本職の整備士が選ぶほどに上質。仕上げも最良クラス。

 

ここがメリット!

  • グラインダー痕のかけらもない控えめな梨地が美しい表面と正確な形状。
  • 躊躇なくフルセットを購入できる、リーズナブルな価格。
  • 職業整備士がチョイスするコストパフォーマンスは特筆モノ。

ここがデメリット!

  • 舶来工具やスナ・ネプには劣るステータス。

TONE(トネ)。

 

2018年に創立80周年を迎える、日本の老舗ツールメーカー。

 

「利根川」より命名された名称を持つTONEは、質実剛健、裁量のコストパフォーマンスを求めるプロの整備士さんに熱烈なファンを持つメーカーです。なにしろKTCの標準品より安いんですから。

 

我々のようなアマチュアにはいまいち浸透していませんが、ステンレス工具、チタン工具などユニークな製品もラインナップしています。

 

今回のレポートで、改めてその良さを再認識しました。もし私がはじめて工具を買った年齢に戻ったら、TONEを選択するでしょう。

 

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独断で結論!STAHLWILLE。ドイツ製ながら流麗なシルエット。「馴染む」工具No.1!持ってみなきゃ、わからない!

 

ここがメリット!

  • ドイツ工具らしい梨地と理詰めの構成。ドイツ工具らしからぬ美しさ。
  • 満点のレア度。スナップオンよりもネプロスよりも安価ですが、レア度は負けません!
  • 持てばわかる、持たねばわからぬ馴染みの良さ。

ここがデメリット!

  • 同じくドイツの雄、HAZETの倍の価格は、イタい。

STAHLWILLE。

 

歴史は古く、1862年創業。特徴はといえば、「持てばわかる」手へのなじみやすさ。

 

「I字断面」を持ち、かつ美しい適度なアールで構成された特徴的なグリップは、一度手にしたら忘れられない感触、といっても大げさではないでしょう。人間工学のたまものか、それとも長く深い伝統によるものか。

 

総合工具メーカーとして5,000近いアイテムを持つメーカーであり、その知名度・品質はHAZETとともにドイツメーカーの双璧と言えます。

 

ちょいと垂れたオープンエンド部が特徴のスタビレーコンビネーション、ぶっちゃけHAZETと比較してどうだ?

 

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コンビネーションレンチ比較データ:価格

 

一見、どれも同じに見えるコンビネーションレンチ。もっとも違うものはなに?

 

それは価格。

 

ダイソーの100円コンビネーションレンチは別格(笑)としても、ここまで価格(実勢価格、Amzon調べ)が異なります。

 

ぶっちぎりに高価なのは予想通り、スナップオンとネプロス。アメリカと日本の超一流工具の双璧(Weraはギアレンチなので枠外)。

 

意外と安いのがドイツ工具。ハゼットもネームバリューではスナップオンやネプロスに引けを取りませんし、人によってはその渋い梨地の仕上げなど「ベストコンビネーションレンチ」と選択するようなものも2000円を切る価格で入手可能。

 

そしてDeenやKTC、TONEなどのメイドインジャパンスタンダード。

 

その工具はあなたにとってどんな存在ですか?

 

  • 待ちに待った極上の週末を過ごす、ゴージャスな愛人。
  • サーキットで確実な作業を行う際の、頼れる相棒。
  • メインではなくサブとして使う、場合によっては破損上等の助っ人。
  • 初心者をサポートする、分相応のパートナー。

 

さあ、あなたはどれを選びますか?


コンビネーションレンチ比較データ:サイズ

全長 オープンエンド メガネ 価格
全幅 開口部 厚み 全幅 厚み 厚み
1 SNAPON 132.75 21.00 10.30 5.65 15.25 7.30 9.70 3.70 4300
2 NEPROS 150.00 20.20 10.30 4.75 14.90 6.40 10.20 3.85 3466
3 Wera 159.80 22.90 10.25 5.56 21.40 7.30 15.10 5.70 3391
4 HAZET 154.50 23.20 10.30 5.05 14.45 8.95 9.70 3.45 1436
5 Deen 171.00 21.90 10.30 5.50 16.50 7.60 10.95 3.90 886
6 KTC 150.30 21.75 10.30 5.10 16.00 6.95 10.50 3.95 787
7 TONE 152.65 21.90 10.25 5.25 15.00 6.85 10.25 3.70 701
8 SIGNET 158.80 20.70 10.30 4.60 16.30 5.75 9.30 4.00 512
9 ASTRO 161.00 22.80 10.25 5.85 16.90 7.90 9.70 4.40 432
10 DAISO 120.35 21.05 10.35 5.25 16.25 6.00 10.60 4.20 100

 

単なる数値の羅列。しかしじっくり見ると、各メーカーの設計意図が見えてくる・・・かも。

 

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